韓国特許庁はデザイン出願人の便宜と権利保護強化のためにデザイン審査基準を改訂した。新しいデザイン審査基準は2025年6月16日から施行されており、主な変更事項は下記のとおりである。
1. 全体デザインと部分デザイン間の類似判断基準を緩和
これまでは全体デザインと部分デザインは実務上互いに非類似のものとみなされたため、下表のとおり全体デザインと比較したとき、部分デザインにおいて登録を受けようとしない部分が全体的な審美感に影響を及ぼさないほど視覚的に非常に微小な場合でも互いに非類似とみなすことにより重複権利が成立し得る問題があった。また、両デザインが非類似のものと扱われるため、部分デザインを関連デザインとして登録することも不可能であった。
このため改訂審査基準では、全体デザインと部分デザイン間の違いが微小で実質的に類似の全体デザインと部分デザインは関連デザインとして登録を受けられるようにした。

2. 自動車の内装デザインの組み合わせに対する審査基準を設定
自動車の内装デザインは消費者のライフスタイル、利便性、感性の満足に直接影響を及ぼしブランド価値につながる重要な部分で、消費者が自動車を選択するに際し核心的な要素として作用している。しかし実務上、自動車の内装デザインを構成する物品、すなわちメーターパネル、ハンドル、操作部、ダッシュボード、コンソールボックス、座席などは独立した物品に該当するためそれぞれデザイン登録を受けなければならないが、このような物品が組み合わされた自動車の内装デザインが全体として1個のデザインとして登録されることができるかについては審査官らの意見が交錯してきた。
これについて改訂審査基準は、現場の声を反映し、以下の例示のように結合状態からみて各物品の機能・用途が喪失し新しい一つの機能・用途と認識されることができるならば1個のデザインとして出願し登録されることができることを明確にした。

3. デザインの説明の記載簡素化
デザイン出願書にはデザインを表現する「図面」と「デザインの説明」を記載しなければならないが、「デザインの説明」に材質や用途などを慣行的に追加記載しなければならない場合があり出願人にとっては不都合があった。
これに対し改訂審査基準では、材質や用途などに対する説明がなくても、審査官が図面を見て出願デザインを理解することができるのであれば、これを記載しなくてもよいと規定し出願人の利便性を高めた。
4. 新規性喪失の例外主張に関連する不認定予告通知新設
これまでは出願書で新規性喪失の例外を主張したが、証明書類の提出がなかった場合、特許庁は出願人に何らの通知もせずに審査を進め出願人に不測の損害が生じることがあった。
このため改訂審査基準では、出願人・代理人の手落ち等により証明書類が提出されなかったことが明らかな場合、審査官は不認定予告通知をすることができると規定し、出願人に対応できる機会を与えた。




