最近大法院は、ゴルフコース又はその設計図面(以下総称して「本件ゴルフコース」)が創作性がある著作物として著作権法による保護対象になり得るのかが争点になった2件の類似事件で、機能的著作物であってもその構成要素の選択・配置・組合わせに創造的個性が表れているならば創作性が認められる余地があると判断して原審を破棄差戻しした(大法院2026.2.26言渡し2024ダ228661、大法院2026.2.26.言渡し2024ダ229671)。
今回の判決は、機能的要素以外の要素としてゴルフコースが占める空間内において個々の構成要素の配置と組合わせを含んだ美的形状としてのゴルフコースの全体的なデザインに設計者の創造的個性が表れている限度内でその著作物としての創作性が認められる(ソウル高等法院2016年12月1日言渡2015ナ2016239判決;大法院2020年3月26日言渡2016ダ276467判決の下級審)と判示した過去の事例からさらに踏み込んで、大法院が機能的著作物としてゴルフコースに対する創作性判断基準を確認したという点で意味がある。
事案の概要
被告(スクリーンゴルフシミュレーションシステム用ゴルフコース映像製作会社)は、ゴルフ場の所有主と利用協約を締結した後、実際のゴルフコースを再現した映像を製作してスクリーンゴルフ場運営企業に提供してきた。これに対して原告(当該ゴルフコースを設計した会社)が、自身が設計したゴルフコースに対する複製権、2次的著作物作成権など著作財産権侵害を主張して被告に著作権侵害差止及び損害賠償請求の訴えを提起した。
大法院の判断
大法院は、本件各ゴルフコースをなす構成要素の選択・配置・組合わせ等を通して表れた全体的な形状が機能的要素と区別され本件各ゴルフコース設計図面の創作性のある表現として特定されたとし、機能的著作物の場合でも、創作者自身の独自の表現を込めて“創造的個性”が表されているならば著作物として保護を受けることができるという既存法理を再確認した。さらに、本件ゴルフコースの設計がゴルフ規則、敷地の地形、利用客の利便性など実用的・機能的要素により制約を受けるという点を認めながらも、ゴルフコースの設計者は様々な構成要素を多様に選択・配置・組み合わせる等により他のゴルフコースや個別ホールと区別されるように創造的個性を発揮してゴルフコースを設計することができるので、創作的な表現に現実的な制限があるという事情だけで創作性を一律的に否定することはできないと判示した。
また、ティーイングエリア、フェアウェイ、バンカーなどゴルフコースを構成する基本的構成要素が一般的なゴルフコースで共通して使われる要素であるとしても、コースの攻略及びコースの変化による楽しさや周辺景観との調和など設計意図により選択・配置され有機的な組合わせをなしているならば、これは創作者の独自の表現が込められているため創造的個性を有すると認める余地があるとした。
今回の大法院判決は、実用的制約が伴う機能的著作物であるゴルフコース及びその設計の創作性を、個別構成要素ではなく、創作者の意図などが反映されたその選択・配置及び有機的な組合わせによる創作的な表現の有無により判断したものとして、ゲーム著作物の創作性に関する大法院2019年6月27日言渡2017ダ212095判決の判断基準を参照として生成AI技術の発展とコンテンツ拡張の時代における著作権保護の外縁を柔軟に提示している。
ただし今回の大法院判決は、本件ゴルフコースの創作性の存在可能性を認めたもので、差戻審では本件ゴルフコースが実際に既存ゴルフコースと区別される創造的個性を備えているかをより具体的に審理することになるとみられ、その成り行きが見守られる。




